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子供たちとの出会いは一生の宝物
いわゆる無認可保育園で働いてたときのことです。保護者の方々も様々ご両親不在で祖父母の方のみや、母子家庭、父子家庭、夜勤勤務、などなど本当に色々な家庭のお子さんを預かっていた託児所のような保育園でした。
園の中の雰囲気はとても良く保育士みんな仲良しで、保護者の方とも距離が近くアットホームな園でした。でも、ただ預かっているだけで何かを教えるとかしつけとかはちょっと曖昧なところがありました。そこで、日々の勤務は大変でしたが、少しだけ改革をしてみました。
例えば、保育参観日を決めないでいつでも保護者の方が見に来れるようにしました。着飾る必要はなくいつも通りの保育内容ですが、その方が保護者は安心されると思ったからです。あと特に年長さんは、小学校入学を視野に入れた保育に変えました。ちょっと大変でしたが、長い目で考えたときに子供たちが困らないようにしてあげたかったし、他の園ほどではないにしても少しでも多く今しかできない経験をさせてあげたかったのです。
今までただだらだらと一日過ごしていた子供たちの様子はと言いますと、吸水スポンジです。どんどんなんでも吸収していくし、もっともっとと要求も増してきました。新しいことを覚えたい、いろんなことをやってみたい、自分で考えたい、それが成長なんだとすごく実感しました。それが伝わったのか、ある親子とは20年たった今でも連絡がありますし、ある子どもは保育士として今働いています。厳しい面もあったとは思いますが、保育士の一生懸命は子供たちのためです。
それがその子供たちの親に伝わらないわけはないと思っています。子供たちが保護者以外で出会う初めての社会が幼稚園・保育園です。その子たちのスタートをサポートできる素晴らしい仕事だと思ってます。確かに給料は低いけれど、お金にはかえられないものをたくさんいただいて私の人生は今、豊かです。